それは深夜2時を過ぎた、家族全員が寝静まった静かな夜のことでした。ふと目が覚めてトイレを使用した際、流したはずの水が渦を巻いて便器の縁まで上がってきたのです。溢れ出す寸前で水が止まったものの、そのまま一滴も引いていかない絶望的な光景を前に、私は頭が真っ白になりました。明日の朝になれば子供たちが起き、学校に行く前に必ずトイレを使います。それまでになんとかしなければならないという一心で、私は震える手でスマートフォンを手に取り「トイレつまり業者 24時間」と検索しました。深夜ということもあり、1万円や2万円の割増料金は覚悟していましたが、最も恐ろしかったのは、いわゆる「ぼったくり業者」に当たってしまうことでした。いくつかのサイトを比較し、最終的に選んだのは、地元の住所が明記されており、電話口でオペレーターが「深夜料金は3,300円かかりますが、作業費の目安はこれくらいです」と丁寧に説明してくれた業者でした。到着した作業員の方は、眠い目をこする私を安心させるように落ち着いた声で「大丈夫ですよ、すぐに確認しますね」と言ってくれました。床に手際よく大きな養生シートを敷き、壁に汚水が跳ねないようビニールで保護する姿を見て、私はプロの仕事の丁寧さに救われる思いがしました。作業員の方が取り出したのは、見たこともないほど大きな手動式の加圧ポンプでした。それを便器の奥に密着させ、全身の体重をかけて何度か動かすと、突然「ゴボゴボ」という大きな音とともに、溜まっていた水が一気に吸い込まれていきました。原因は、最近購入した厚手の海外製トイレットペーパーを一度に多く流しすぎたことだったようです。作業そのものはわずか15分ほどで終了しました。最後に、バケツに汲んだ水を何度も流して疎通を確認し、さらには便器の縁まで綺麗に除菌清掃してくれたそのサービス精神に、私は深い感謝の念を抱きました。支払いに関しても、事前に提示された見積もり通りの金額で、追加の不透明な請求は一切ありませんでした。あの時、パニックになって自分でラバーカップを振り回して状況を悪化させていたら、今頃床は水浸しになり、被害額は何倍にも膨らんでいたことでしょう。深夜の暗闇の中で途方に暮れていた私にとって、その作業員の方はまさにヒーローのように見えました。確かな技術を持つプロに頼むということは、単に物理的な故障を直すだけでなく、不安に怯える心を平穏に戻してもらうことなのだと、身をもって体験した出来事でした。
深夜のトイレつまりを解決したプロの技術と感謝の記録