築年数の経過した古いお風呂は、水漏れやカビ、冬場の寒さなど、様々な悩みを抱えていることが多いものです。快適で安全なバスタイムを取り戻すためにリフォームを検討する方も多いでしょうが、「古いお風呂のリフォームにはどれくらいの費用がかかるのか」という疑問は尽きません。 古いお風呂のリフォーム費用は、そのお風呂が「在来工法(タイル張りなど)」か「ユニットバス」かによって大きく異なります。 もし現在のお風呂がタイル張りの「在来工法」の場合、リフォーム費用は比較的高額になる傾向があります。在来工法の浴室は現場で職人が一から作り上げるため、解体作業に手間がかかり、その後の下地補修や防水工事なども必要になるからです。古いタイルを剥がし、土台や柱の腐食がないかを確認し、必要に応じて補修を行う費用も発生します。新しくユニットバスを設置する場合、費用相場は60万円から150万円程度です。さらに、断熱性能の向上や、配管の交換、最新のユニットバスを導入すると、100万円を超えるケースが一般的でしょう。 一方、古いお風呂が「ユニットバス」であった場合、新しいユニットバスへの交換が主なリフォーム内容となります。この場合の費用相場は、60万円から120万円程度と、在来工法からのリフォームに比べて比較的費用を抑えられます。ユニットバスは工場で製造されたパーツを組み立てるため、解体や設置が比較的スムーズに進むからです。ただし、選ぶユニットバスのグレードやサイズ、オプションの有無によって費用は大きく変動します。 部分的なリフォームであれば、費用をさらに抑えることも可能です。例えば、浴槽のみの交換であれば30万円前後から、水栓やシャワーの交換、タイルの補修などであれば数万円から数十万円で済むこともあります。しかし、古いお風呂の場合、部分的な修繕では根本的な解決にならないことが多く、築10年以上であれば浴室全体の交換を検討する方が効率的であるという意見もあります。 いずれの場合も、古いお風呂のリフォームでは、解体を進める中で予期せぬ劣化や不具合が見つかる可能性があります。そのため、複数の業者から見積もりを取り、詳細な工事内容や費用内訳を確認し、予備費を準備しておくことが、失敗しないリフォームに繋がります。