私の自宅の洗面台は、築10年以上になるためか、ここ数年、排水の流れが悪いことに悩まされていました。最初は「気のせいかな」と思う程度だったのですが、だんだんと水の引く速度が遅くなり、ついには洗顔中に洗面ボウルに水が溜まってしまうほどに。このままではいけないと、私はついに重い腰を上げて排水トラブルの解決に乗り出すことにしました。まず、インターネットで「洗面台 流れが遅い」と検索。すると、同じような悩みを抱える人がたくさんいること、そしてその原因のほとんどが「髪の毛と石鹸カスのヘドロ詰まり」であることを知りました。市販のパイプクリーナーを試す人もいれば、分解清掃に挑戦する人もいるようです。私は、なるべく化学薬品を使いたくなかったので、まずはナチュラルな方法から試すことにしました。最初のチャレンジは、重曹とクエン酸を使った掃除です。排水栓を取り外し、目に見える範囲の髪の毛を取り除いた後、排水口に重曹をコップ1杯分ほど惜しみなく振りかけました。その上から、クエン酸を水に溶かしたクエン酸水をゆっくりと流し込むと、シュワシュワと泡が立ち上ってきました。「おお、効いている!」と期待に胸を膨らませ、そのまま30分放置。その後、お湯で勢いよく洗い流しましたが、残念ながら劇的な改善は見られませんでした。水の流れは少し良くなったものの、完全には解消されなかったのです。次に試したのは、排水トラップの分解清掃でした。洗面台の下にあるS字に曲がったパイプ(排水トラップ)です。作業前に止水栓を閉め、バケツを用意して、いざモンキーレンチでナットを緩めます。長年の水垢とサビで固着していて、なかなか外れません。汗だくになりながらも、何とかトラップを外すと、そこには想像を絶する光景が広がっていました。髪の毛と石鹸カスが絡み合い、真っ黒なヘドロがびっしり。まさに「汚物の塊」です。ゴム手袋をはめ、使い古した歯ブラシで丁寧に汚れをかき出し、パーツを浴室用洗剤でゴシゴシ洗い、元の位置に戻しました。止水栓を開けて水を流すと…。「ゴゴゴッ!」という音とともに、一気に水が吸い込まれていきました。あの時の爽快感は忘れられません。完全に流れが復活したのです。この経験を通して、洗面台の排水トラブルは、地道な清掃と適切な方法で解決できることを実感しました。