トイレの水のトラブルで、浮き玉の調整を試みたもののうまくいかない、あるいは、浮き玉以外の原因が考えられる場合、無理せず専門業者に依頼することが賢明な判断です。DIYで解決しようと焦ることで、かえって状況を悪化させてしまうこともあります。ここでは、どのような状況でプロに依頼すべきか、その目安について解説します。 まず、「浮き玉の調整方法が分からない、または調整しても改善しない」場合です。トイレタンクの構造は製品によって様々で、浮き玉の調整方法も多岐にわたります。ご自身のトイレのボールタップの種類が分からなかったり、取扱説明書が見つからず調整方法が不明な場合は、無理に触らず専門家に任せるのが安全です。また、指示通りに調整したにもかかわらず、水が止まらない、水量が少ないといった症状が改善しない場合も、浮き玉以外の部品に原因がある可能性が高く、プロの診断が必要です。 次に、「他の部品の劣化や破損が疑われる」場合です。浮き玉以外の原因として、ゴムフロートの劣化、ボールタップ本体の故障、オーバーフロー管の破損などが考えられます。これらの部品の交換は、DIYでも可能ですが、部品選びや取り外し、取り付けに専門的な知識や工具が必要となることがあります。特に、ボールタップ本体の交換は、給水管の取り外しなども伴うため、水漏れのリスクが高まります。自信がない場合は、専門業者に依頼するのが確実です。 さらに、「水漏れがひどい、または水が止まらない緊急事態」の場合です。チョロチョロと水が流れ続ける程度ならまだしも、勢いよく水が噴き出したり、タンクから大量の水が漏れ出したりするような緊急性の高いトラブルの場合は、すぐに止水栓を閉め、迷わず専門業者に連絡しましょう。迅速な対応が、無駄な水道代の発生や、床や壁への被害、下の階への漏水事故を防ぐことに繋がります。 最後に、「DIYで部品を破損させてしまった」場合です。調整作業中に無理な力を加えてアームを折ってしまったり、ナットをなめてしまったりなど、部品を破損させてしまった場合は、ご自身で修理するのは非常に困難です。さらなる破損を防ぐためにも、速やかに専門業者に助けを求めましょう。 これらの状況に当てはまる場合は、費用はかかりますが、プロに依頼することで確実に問題を解決し、安心してトイレを使用できるようになります。